生産者: カステッロ ディ ポテンティーノ (Castello di Potentino)
カステッロ ディ ポテンティーノは、トスカーナ州のグロセット県の東側、ウンブリア州境に比較的近いセッジャーノ(Seggiano)という人口1000人ほどの小さな街付近にあるお城で、山に囲まれています。セッジャーノはフィレンツェからは140km、シエナからは70km、またモンタルチーノから30kmほどに位置しています。また最近では、Montecucco DOCとなりました。
ポテンティーノ城は海抜350mにあり、トスカーナ州で一番高い山、アミアータ山(標高 1738m)の中腹に位置しています。盆地のような地形のため夏は暑いですが、夜になると山から風が吹き下ろしてくるため、一日での寒暖の差が非常に大きい地域です。
土壌は火山灰に砂利が混ざっていて、地質学的にミネラル分が多く含まれる土壌となっています。4ヘクタールの畑で、1ヘクタール当たりの作付けを5000本以内に収めることで、畑は隅々まで管理されています。この徹底した生産管理で、ブドウは毎年完熟の時期を見定め、丁寧に手摘みで収穫されています。
また、年間の総生産量は約20,000本で、産出量を抑えることで満足のいく高品質のワインだけをつくりだすようにしています。また畑は手間を惜しまずに完全無農薬になっており、EUのビオ(Bio)を基準値をさらに下回る二酸化硫黄の数値になっています。
生産者について
生産者のシャーロット・ホートンは、イタリア人ではなく、イギリス出身です。ロンドンの某有名アパレル誌の編集部にいたというユニークな経歴を持ちながらも、幼少の頃からイタリアに住む祖母の元で毎年のように夏を過ごしていました。祖母の死後、ロンドンでの生活をすべて捨てイタリアに移住。その後地元のワイン生産者やプロフェッショナルからワインづくりを習い、試行錯誤を重ねた後、1995年に最初のワインを出荷しました。
彼女の哲学は、「祖母の愛したイタリアで、均質化されていない、自然本来の恩恵を感じることのできるものづくり」です。
自然と本気で向き合い続けるシャーロットの創りだすワインは、まだまだ将来のポテンシャルを感じさせるワインです。